下水処理水を活用した農作物生産に関する研究

下水処理水には窒素,リン,カリウムなどの植物に必要な栄養素が豊富に含まれています。しかし,現在はそれらは環境中に放流されており,富栄養化などの環境問題の原因となっています。一方で,これらを農作物の生産に活用することができれば,環境負荷の原因を低減できるのみならず,化学肥料の使用量の削減などつながります。そこで本研究では,特に酒造に適した水稲:酒造好適米の可能性に着目し,下水処理水を活用した酒造好適米の栽培技術の確立を目的として,研究を行っています。

実験プラント

屋外に設置したプラントに下水処理水を通水し,水稲を栽培します。水稲は下水処理水の中に含まれる栄養素のみで旺盛に生育します。

生育調査

定期的に水稲の生育状況や水質を測定します。草丈,稲の茎数,葉色などについて,定期的に測定を行います。写真はメジャーを使って草丈を測定しているところです。

収穫

秋になれば収穫です!収穫物は玄米の成分を化学分析により分析するほか,米の収穫量,土壌の成分なども測定します。これにより,玄米の品質と安全性を評価します。