排水処理プロセス由来の温室効果ガス排出削減技術の開発

排水処理プロセスは,社会に必要不可欠なインフラです。しかし,排水を処理する過程では二酸化炭素,メタン,亜酸化窒素などの温室効果ガスを排出するため,その発生量を抑制する取組みが必要です。特に,メタンと亜酸化窒素は二酸化炭素よりも単位量あたりの温室効果が高く,生成メカニズムも解明されていません。そこで,本テーマでは排水処理プロセスからのメタン・亜酸化窒素の排出特性を明らかにすることを目的として,研究を行っています。

活性汚泥法

排水を生物の力で浄化する代表的な方法です。排水の中に存在する汚濁物質を,高濃度で集積された微生物が吸収・分解することで排水が浄化されます。

ガスの採取

採取器具(チャンバー)を浮かべ,活性汚泥槽から発生するガスを採取します。季節,時間帯,採取場所などの条件を考慮しながら実験計画を立て,調査を行います。

分析・解析

採取されたガスには,メタンや亜酸化窒素が含まれているため,それらを専用の装置で分析します。また,ガスの濃度に影響を及ぼす要因について解析し,生成メカニズムを解明します。